テニスボールの豆知識
テニスボールの中身
テニスボールの中身はコアと呼ばれる中空のゴムでできています(コアボール)。それぞれのボールはコアとフェルトに独自の工夫を凝らしてあり、それが打球感や性能、耐久性の差となって現れるのです。
テニスボールの外観
コアボールの周りをおなじみの黄色いフェルト(メーカーによってはメルトン)と呼ばれる繊毛でコーティングしてあります。フェルトの差は打球感やスピン性能に現れます。フェルトが摩耗するとストリングスとの引っかかりが悪くなり、スピンがかかりづらくなります。
プレッシャー・ライズド
コア・ボールの中に外気圧より高いガスを封入することにより、より高い反発力、心地良い打球感が得られるボールのことです。ガスが封入された缶の中に入れられた状態で販売されています。これは外気圧(1気圧)より高い気圧のガスが封入されたコアのガスが抜けるのを防ぐためです。プロ、アマチュア問わず試合のボールとして使用されます。
打球感
ボールの中の気圧はどのメーカーもほぼ一定(1.8気圧程度)なので、打球感の差は主にコアとフェルトによります。缶から取り出した状態のボールの打球感は最高です。腕の故障に悩む方もよりソフトな打球感が得られるプレッシャー・ボールをこまめに買えることをおすすめします。
耐久性
ガスが封入されているといっても完全に密封されているわけではないので、一度缶を開けてしまうと打たないボールでも時間と共に中のガスが抜けていき、その反発力を失ってしまいます。 ガスが抜けたボールの反発力はコアのゴムが弾力を担うことになります。ガスが封入されている状態を使用状態としているのでそのボールは寿命といえるでしょう。一般的にフェルトがすり切れる前にガスが抜けて反発力が低下してしまいます。
ノンプレッシャーボール
プレッシャーと違い中にガスを封入しません。反発力を出すのはコアの弾力のみです。コアはより弾力を出すためにある程度の厚さを必要とします。ゴム自体の重量が増し、プレッシャー・ボールよりも重いのが一般的です。素材そのものもプレッシャーとは違いかなり硬質な印象を受けます。
打球感
プレッシャー・ライズド・ボールに比べ重量があり、コアのみ、つまりゴムの弾力のみによってボールを飛ばすので、打球感はプレッシャー・ボールよりも劣ります。
耐久性
販売されている状態からすでにむき出しの状態であり、時間による反発力低下は低いといえるでしょう。ノン・プレッシャー・ボールの場合、フェルトのすり切れがボールの寿命といえるので、耐久性は高いといえるでしょう。
コスト
プレッシャーライズド・ボールに比べコストが圧倒的に低いのが魅力です。耐久性があり価格も安いためより大量のボールを使用するスクールなどに導入されるケースが多いです。