テニスショップ庭球工房

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アディバリケード

以前のレビュー・コーナー「ナイスちょっと!」の記事の中で、なぜか好評?のアディバリケードを再掲。古い記事ですし、すでに製品自体は製造中止になっていますので参考にはならないのですが、暇つぶし程度によろしければどうぞ。現行モデルの「アディバリケード」を購入する機会があればレポートするかも?

魅惑の3本線

photo私はアディダスのシューズが好きだ。そりゃ、長いテニス人生、ナイキに浮気したり、ディアドラと不倫してみたり、ブリヂストンと駆け落ちしたり、シューズに関しては恋多き男だが、でも、やっぱり、結局、落ち着くのはアディダス!アディダス・シューズの何が好きかというと、その落ち着いた主張しすぎないデザイン、優しく包み込んでくれるフィット感=3本線。アウト・ソールはそれほどでも・・・。そしてアディダスが誇る「トルションシステム」などなど。そんなアディダス野郎の視線に止まったのが、今回紹介する「アディバリケード」だっ!アディダスのテニスシューズはこれで5回目だっ!

衝撃吸収性(アディプレーン)

私はテニスをする限り某メーカーのような空気クッション(自主規制)を必要としない。確かにナイキのエア(自主規制解除)というのは良くできたミッドソールだとは思う。衝撃吸収性という点に関してはおそらく一番であろう。
中学生のとき、テニスをし終え帰宅するには2メートルはあろうかという壁をよじ登って行くのが家へのショートカットコースだった。2メートルという高さから飛び降りて着地したことがある人ならわかるだろうが、いやっ、そんな人は滅多にいないだろうが、その足にくる衝撃というのは凄まじい。普段はそこら辺にあるスポーツシューズで着地をしていたのだが、そのときたまたまナイキのエア入りテニスシューズを履いていた。いつも通り何気なく壁から飛び降り着地すると、あらっ? 不思議? いつもの不快な衝撃が来ないではないか。不思議に思い、それから何度となく壁に上っては飛び降り、また壁に上っては飛び降りと、ナイキのエア入りテニスシューズの凄さを体感したのだった。と、ナイキ・エアのすばらしさを紹介してしまったが、私にとってはテニスをするのにそれほどの衝撃吸収性はいらないのだ。もしまた2メートルの壁から飛び降りるような職種・業務についたらナイキを履くかもしれないが・・・。

だらだらと私の中学生日記を書いてしまったが、衝撃吸収性という点に関してはアディダスがミッドソールに搭載する、「アディプレーン」で十分。っていうか大層な名前付けるほどのモノではないと思うが・・・。

ねじれのパイオニア(トルション・システム)

私がアディダスのシューズを気に入るのはこのシステムがあるからだろう。実際問題としてこのシステムは履いてみて実感できるような類の物ではないのだろう。何となくこのシステムを搭載したシューズを初めて履いたとき、足の疲労度が以前の靴に比べ軽いように感じられ、足全体のフィット感がすこぶる良かったのだ。っていうか思い込みしやすい性格だから、 「足の前部と踵部は必ずしも一体で動くわけではありません。互いに独立したねじれ運動が可能なのです。トルションシステムはこの自然な動きをコントロールして、足の安定性とサポート性を高めます。」とか、「足のケガの再発に悩む何かのスポーツ選手は靴を脱ぎ、裸足で運動したら快調だった」

などという雑誌記事・宣伝文句に乗せられ、この靴は足を自然な形でコントロールしてくれるモノと洗脳されてしまったのですね。
しかし実際にトルションシステムを搭載したシューズを持ってねじってみると、他のそうでないシューズに比べるとねじれが大きいことに気づく。しかし、ただねじれるだけでは逆に安定性が失われ不安定になるものだが、前部と踵部にの間、土踏まず部分のミッドソールがくり抜かれそこに補強剤としてプラスチック製の素材が搭載されている。それにより適度にねじれるという足に優しいシューズになっているわけだ。これがトルションだっ!

現在、店頭にあるシューズがトルションシステムのように土踏まずがくり抜かれそこには補強剤、というトルションもどきが数多く見られる。そりゃ良いモノは真似するべきだし、ナイキ・エアが流行ったときだって各社、衝撃吸収性に力を入れて競い合ったものだからね。しかし中には、補強剤が硬すぎてねじれにくい、土踏まずをくり抜いた意味がないシューズや、逆に補強剤が軟らかすぎたり、くりぬきが大きすぎてねじれの大きい不安定そうなシューズも数多く見受けられる。そういった意味でも硬すぎず軟らかすぎず絶妙にねじれ、足の自然な動きをコントロールする、ねじれのパイオニア、トルションシステムに一日の長があるのではないだろうか。足裏のフィット感とでもいおうかそれが秀逸なのだ!それもアッパーのフィット感も高いからこそなのだが。

(PHOTO :トルション・システムと同じコンセプトであるモーション・コントロールを搭載したナイキのシューズ)

インプレッション

やっと本題の「アディプレーン」の話題に戻る。でトルションシステムを搭載したアディダス最高峰テニスシューズ「アディバリケード」なのだが、過去に履いたトルションシステム搭載シューズの例に漏れず足裏のフィット感は最高!アッパーもつま先のカーブ合わせたゆとりがあり長時間の使用も疲れ知らず。何よりもミッドカットシューズ全盛の時代にトップモデル・シューズには必ずローカットを持ってくる心意気も好き(ローカット・フェチ)!プラスチックでできた補強も兼ねるスリー・ストライプ(3本線)も顔を近づけないと確認できないほどのグラデーションがかかっていて素敵!アディダスのテニス・シューズを履いたことのないプレイヤーは一度、履いてみることをおすすめします。でも下のモデルじゃダメね。必ずトップモデルね!

優れた耐久性と機能を搭載したヘンマン着用のハイパフォーマンスモデル
サイズ 24.5cm-29.0cm
アッパー 人工皮革/天然皮革(ソフトフルグレインレザー)
アウトソール ゴム製(アディウェアラバー)
ミッドソール 合成樹脂(モールデッドEVA)